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TAP/とよたアートプログラム

【インタビュー・アート】とよたとアーティストたちインタビューその3「中崎 透」2019.10特集

9月に旧豊田東高校で地元アーティストらを集めた展覧会「としのこえ、とちのうた。」を企画した中崎透さん。
とよたの人々と関わりながらアートプロジェクトを進めてきた中崎さんに今回の展覧会について伺いました。

「としのこえ、とちのうた。」
2017年から、とよた市民アートプロジェクト「Recasting Club」では、旧豊田東高校(以下:東高)の一角を少しずつ整備しつついくつかのイベントを開催してきた。なかなかハードな場所で、最初は、電気は発電機、水は美術館から数十メートルくらいホースで引っ張り、トイレは仮設だったり。最初は、と言ってみたものの、実は今もそんなに変わってない。どうやらあいちトリエンナーレの会場の一つになるらしいし、会期に併せて何かやりたいな、と思っていた矢先に、敷地内でこれまで見逃していた奥まったエリアがあった。当然のことながら廃墟だ。でもなんだか想像力を掻き立てられる佇まいの一角だった。
まずはRecasting Clubに参加する個性的な面々のグループ展をしたいなと思った。あと、1月に開催されたトリエンナーレの地域展開事業に出品されていた荒木優光の豊田で制作した作品がとびきり素敵で、連なる展示室に散りばめられたら素敵だなと思った。この2年半ほど豊田に通う中で参加者の顔や街、背景のことが少しずつ見えてきたのもあって、豊田に所縁のある人に出品してもらいつつ、それぞれのインタビューを録らせてもらって作品と共に  その言葉も展示させてもらおうと思った。土地や街に根ざした作品や言葉、声や歌の響いて交差するような空間がなんだかこの場所にとても似合うような気 がした。

中崎 透
1976年茨城県生まれ。美術家。
Nadegata Instant Partyの一人としてとよた市民アートプロジェクトのディレクターを務める。

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